サステナビリティにこだわった靴ってどんなもの?生産の特徴や素材を知ろう

昨今では社会の「サステナビリティ=持続可能性」を高めることを目指して、さまざまな分野で環境や人に配慮した取り組みが行われています。

中でもアパレル業界は、製造にかかるエネルギー使用量や廃棄に至るまでの環境負荷が大きいと指摘されており、それは衣服に限らず靴においても同じです。

そこで求められているのが、環境負荷の少ないサステナビリティにこだわった靴。今回はサステナビリティにこだわった靴について、生産の特徴や素材を紹介します!
「サステナビリティ=持続可能性」のある靴とは、一体どんなものを指すのでしょうか。ここではサステナビリティに配慮した靴のポイントを5つ解説します!

1.自然素材で作られている…オーガニックコットンなど環境負荷の少ない素材を使用している靴。

2.アップサイクルされている…廃棄物などを再利用して作られた靴。

3.リサイクル素材や繊維を使用している…ペットボトルなどのリサイクル素材を使用して作られた靴。

4.エシカル視点を取り入れている…工場の環境整備や生産者の労働条件などに配慮して作られた靴。

5.履き古した後は100%リサイクルできる…履き古した後は丸ごとリサイクルでき、新たな製品として生まれ変わることができる靴。

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サステナビリティにこだわった靴には、先ほど紹介したようにさまざまな種類があります。

ここではアップサイクルで作られる靴に焦点をあて、食品廃棄物から生まれるサステナビリティにこだわった靴を紹介します!
あるフィンランドのファッションメーカーでは、大量に捨てられるコーヒーかすと廃棄プラスチックをアップサイクルし、スニーカーを作っています。

コーヒーが持つ天然の抗菌作用が働き、脱臭効果もあるのが特徴。軽量で防水性があり、通気性が良いため蒸れも防いでくれます。環境に優しいだけでなく、機能性抜群なところもポイントです。

(参照:https://news.yahoo.co.jp/byline/abumiasaki/20190916-00142810)
ポルトガルのとあるメーカーでは、素材の一部にパイナップルの葉の繊維を利用したシューズを作っています。

収穫後のパイナップルの葉のみを使っているため、靴を生産するためにパイナップルが大量消費されることもありません。パイナップルの葉の繊維は防水性、保温性が高いと言われています。

また、パイナップルの葉を使った靴の素材はフィリピンの工場で生産されており、そこで働く人々の人権などにも配慮した、エシカルなシューズです。

(参照:https://news.yahoo.co.jp/articles/e8940969b1b9713fe9f12e20d5982ed1c8c9aa94)
アメリカが本拠地のとあるスポーツブランドは、トウモロコシとリサイクル素材を利用して作る、植物由来のスニーカーを開発しました。

スニーカーのアッパー部分はコットン100%、ソールにはトウモロコシをベースとして使用し、インソールにはトウゴマの実の油を使用しています。

また、パッケージも100%リサイクルした素材で作られており、環境への優しさをとことん追及したスニーカーです。

(参照:https://www.reebok.ca/en/npc-uk-cotton-and-corn-shoes/DV8957.html)
アメリカの大手スニーカーブランドでは、廃棄予定の食材や野菜を染料にしたスニーカーを生産しています。

これまで捨てられてしまっていた規格外の食材や、野菜の切れ端などを食品関連企業や農園から買取り、植物に含まれる成分を抽出、染料にしてスニーカーを染めています。

中にはカフェで提供するコーヒーから出るかすや、規格外品のハーブ、見頃を終えて散った桜の花びらから抽出されたものなどがあり、幅広く活用されています。

ただ廃棄されていく食材や植物を生まれ変わらせ、食品ロス削減にも大きく貢献しているのが特徴です。

(参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000071.000027658.html)
靴は、世界で年間約250億足生産されていますが、売れ残りのうちの90%以上リサイクルされずに埋め立て処分されていると言います。特にスニーカーは石油由来の素材を使うものが多く、処分の際にも環境に負荷がかかると指摘されています。

今回紹介した、サステナビリティにこだわったスニーカーなら、食品廃棄物や植物由来の素材を使用しているため、環境負荷が低いものばかりで、食品ロス削減に貢献してくれるものもあります。

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